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台本づくり

ナレーションを聞き取りやすくする話し方のコツ

目次
  1. 聞き取りにくさの主な原因
  2. 録音前の準備
  3. 声を出す前に整える
  4. 姿勢と目線
  5. 台本を声に出して読む
  6. 話す速さと間のとり方
  7. 声の高さと強調
  8. 録音環境を整える
  9. 練習のしかた
  10. 次にやること

ナレーションを聞き取りやすくするには、「少しゆっくり、文の区切りで間を空け、語尾まではっきり言う」ことが基本です。声質や話のうまさよりも、速さと間と滑舌の三つを整えるほうが、聞きやすさへの影響は大きくなります。この記事では、録音前の準備から話し方、練習のしかたまでを順に説明します。

聞き取りにくさの主な原因

動画のナレーションが聞き取りにくいと感じられる原因は、いくつかに分かれます。

  • 話す速さが一定で、息継ぎの間がない
  • 語尾が小さくなり、文の最後が聞こえない
  • 声の高さが一本調子で、強調する箇所が分からない
  • 部屋の反響や環境音で、言葉が埋もれている
  • 専門用語が説明なく続く

話し方の問題は、練習で改善できます。環境音や反響の問題は、録音環境を整えることで減らせます。まず自分の録音を聞き返し、どの原因に当てはまるかを確かめてください。

聞き取りにくさは、録音した直後には気づきにくいことがあります。録音を聞くときは、スマホのスピーカーだけでなく、イヤホンやヘッドホンでも聞いてみてください。環境によって、気づける点が変わります。

また、自分の声を聞くことに抵抗がある場合は、最初は内容だけを確認し、慣れてから話し方の細かい点に注意を向けると続けやすくなります。何度か聞いているうちに、違和感は減っていきます。

録音前の準備

声を出す前に整える

話し始める前に、水を一口飲み、口の周りを軽く動かします。口が乾いていると、舌がもつれやすくなり、唇や舌が固まったままだと、滑舌が悪くなります。あごや頬を手でほぐしたり、早口言葉を数回言ったりすると、声が出しやすくなります。

姿勢と目線

背筋を伸ばし、画面や台本が目の高さに来るようにします。うつむいて台本を読むと、声がこもり、マイクにも声が届きにくくなります。立って話せる場合は、立つほうが息が通りやすくなります。

台本を声に出して読む

録音の前に、一度声に出して通して読みます。つかえる箇所や、息が続かない箇所に印を付け、文を短く直します。読みにくい言葉は、言い換えるか、ひらがなで書き直しておきます。

話す速さと間のとり方

初めての人は、緊張して早口になりがちです。普段の会話より少しゆっくり話すくらいが、動画では聞き取りやすい速さになります。ただし、遅すぎるとテンポが悪くなり、離脱につながるため、自分の録音を聞いて調整します。

間は、聞き手が内容を理解する時間になります。次のような場所で、一呼吸の間を空けます。

  • 文の終わり
  • 大事な言葉の前
  • 話題が変わる前

編集で間を詰めることはできますが、話している最中に息継ぎの音を入れるくせは、録音の時点で直したほうが楽です。台本に「/」を書き込み、間を取る場所を印にすると、実際の録音で守りやすくなります。

速さを調整するときの目安に、スマホで時間を測る方法があります。1分間に話す文字数を数え、約300字前後を基準に、自分の聞き取りやすい速さを探します。速すぎると感じたら、文の間をもう少し空けます。

また、専門的な内容や数字を話す場面では、普段よりさらにゆっくり言うと、理解されやすくなります。反対に、軽い雑談的な部分は少し速めにしても構いません。緩急をつけると、全体が単調になりません。

声の高さと強調

声の高さが一定だと、聞いている側は眠くなりやすいです。強調したい言葉を少し大きく、またはゆっくり言うだけで、抑揚が生まれます。

強調する言葉は、一文に一つ、多くても二つに絞ります。すべてを強調すると、結局どこが大事か分からなくなります。数字や固有名詞、結論のひと言など、聞き逃してほしくない言葉を選びます。

感情を込めすぎて、わざとらしい話し方になるのも避けます。普段、友人に説明するときの話し方に近づけると、自然に聞こえます。

強調の練習として、同じ一文を、強調する言葉を変えて何通りか読んでみる方法があります。「この書類は、3つ必要です」と言うとき、「この書類」を強調する場合と、「3つ」を強調する場合では、伝わる意味が変わります。

台本を書く段階で、強調したい言葉に下線を引いておくと、録音のときに迷いません。強調の仕方は、声を大きくするだけでなく、一瞬の間を置く、ゆっくり言う、といった方法も使えます。

録音環境を整える

話し方がよくても、録音環境が悪いと聞き取りにくくなります。

  • 窓やドアを閉め、エアコンや冷蔵庫の音を減らす
  • カーテンや布団、本棚など、音を吸う物がある部屋を選ぶ
  • マイクは口から握りこぶし1つ分ほど離して設置する
  • スマホで録音するときは、マイクの穴をふさがないよう持つ

音声の整え方は、別の記事でも詳しく扱っています。まずは静かな環境を選ぶだけでも、ずいぶん変わります。

環境を整える際は、費用をかけなくてもできる工夫があります。クローゼットの中は衣類が音を吸うため、反響が少なく、録音に向く場所として知られています。毛布やタオルを机に敷くだけでも、反響を和らげる助けになります。

録音の前には、周りの音を数十秒録って聞いてみます。人が気にならない程度の音でも、録音には意外と入っています。冷蔵庫、空調、外の車の音などが入っていたら、止められるものは止めてから録り直します。

練習のしかた

練習は、短くても毎日続けるほうが効果が出ます。

  1. 台本の最初の1分を録音する
  2. 聞き返して、速さ、間、語尾を確認する
  3. 気になった箇所を一つだけ直して、もう一度録音する
  4. 前回の録音と聞き比べる

一度に複数の点を直そうとせず、一回の練習で一つに絞ります。自分の声を聞くのは慣れないうちは苦痛かもしれませんが、客観的に聞くことが上達の最短ルートです。

録音を聞き返すときは、台本を見ながらではなく、台本なしで聞いてみる方法も有効です。初めて聞く人と同じ状態で聞くと、内容が自然に頭に入るか、聞き取りにくい箇所がないかを、より客観的に判断できます。

次にやること

今日、台本の最初の1分をスマホで録音して、イヤホンで聞き返してみてください。聞いて気づいた点を、「速い」「語尾が弱い」「間がない」のように一言ずつメモします。そのうち最も気になる一つだけを意識して、もう一度録音し、聞き比べましょう。数日続けると、自分の癖と改善の手応えが分かってきます。

収録するたびに、気づいたことを一行メモしておくと、成長の記録になります。数週間後に読み返せば、直った点と、まだ残っている癖が分かります。話し方は、長い目で見て少しずつ変わっていくものなので、焦らず続けることが大切です。

ナレーションは、慣れるほど自然になります。最初から完璧を求めず、数本ごとに録音を聞き比べて、少しでも聞きやすくなっていれば、それが進歩です。