YouTubeアナリティクスで最初に見る数字は、「インプレッション クリック率」「平均視聴時間と視聴維持率」「トラフィックソース」「登録者増加につながった動画」の4つです。全部を追う必要はありません。この4つが読めれば、次の動画で何を直すかが見えてきます。
アナリティクスの開き方
YouTube Studio(制作者向けの管理画面)を開き、左のメニューから「アナリティクス」を選びます。上部のタブで、概要、コンテンツ、視聴者などを切り替えられます。画面の構成は更新されることがあるため、名称が違って見える場合は、ヘルプで最新の説明を確認してください。
期間は「過去28日間」などから選べます。動画が少ないうちは、「全期間」で見たほうが傾向をつかみやすいです。
アナリティクスには、スマホのYouTube Studioアプリからもアクセスできます。外出先で軽く確認する用途には便利ですが、グラフを細かく見るときは、パソコンの大きな画面のほうが分かりやすいです。
数字を見る前に、目的を一つ決めておくのがコツです。たとえば「冒頭で離脱が多い動画を探す」「検索から来ている動画を調べる」のように決めると、見る場所が絞れ、数字の海で迷いにくくなります。
最初は、画面の用語が分からなくても構いません。分からない言葉は、画面にカーソルを合わせると説明が出る場合があります。それでも不明な点は、ヘルプで検索します。すべてを理解してから始めようとせず、気になった数字を一つずつ調べていくやり方が、挫折しにくい進め方です。
見る数字1 インプレッションのクリック率
インプレッションは、サムネイルが視聴者の画面に表示された回数です。クリック率は、そのうち何割がクリックされたかを示します。
この数字が低いときは、サムネイルやタイトルが見込み客の興味とずれている可能性があります。クリック率は動画の種類によって幅があり、一律の「良い基準」はありません。自分のチャンネル内で、高い動画と低い動画を比べるのが現実的です。
見る数字2 平均視聴時間と視聴維持率
視聴維持率は、動画のどの地点で視聴者が離れているかを示すグラフで見ます。冒頭で急に落ちている場合は、つかみが弱い可能性があります。途中で落ちているなら、その場面の話が長い、または話題が変わった可能性があります。
グラフが下がる場所を台本と照らし合わせると、直す箇所が特定できます。反対に、グラフが平らな場所は、見ている人が興味を保っている場面です。その見せ方を次回も使えます。
視聴維持率を見るときには、動画の長さによって見方が変わる点に注意します。短い動画では、冒頭の数秒でほとんどの離脱が決まります。長い動画では、途中の山と谷を比べ、谷の部分の台本を見直します。
グラフが急に下がる地点があれば、そのときの話題や画面を確認します。たとえば、専門用語の説明が長い、画面が静止している、話が脱線している、といった原因が見つかることがあります。
逆に、途中で一度上がるグラフは、視聴者が巻き戻して見直した場所を示すことがあります。そこは大事な説明だったり、分かりにくかったりする部分です。次の動画では、その説明を図にするなど工夫できます。
見る数字3 トラフィックソース
トラフィックソースは、視聴者がどこから来たかを表します。YouTube検索、関連動画、ブラウジング機能、外部サイトなどに分かれます。
- YouTube検索が多い: タイトルと説明の検索語が効いている
- 関連動画が多い: 他の動画から見に来る流れがある
- 外部が多い: ホームページやSNSからの誘導が効いている
集客では、自社サイトやSNSから動画へ、あるいは動画から問い合わせへと、導線がつながっているかも確認します。
外部からの流入を調べるときは、どのサイトやSNSから来ているかも一覧で確認できます。自社サイトからの流入が多ければ、サイトに動画を埋め込む施策が有効だったと分かります。反対にほとんど来ていないなら、ホームページの目立つ場所に動画を置く改善の余地があります。流入元ごとに動画の見られ方が違うことも多いので、傾向を見つけてみてください。
見る数字4 登録者が増えた動画
動画ごとに「登録者」の増減を確認できます。登録者が増えた動画は、見込み客が「このチャンネルをまた見たい」と感じた動画です。共通する題材や見せ方があれば、次の企画の参考にします。
ただし、登録者数は集客の最終目的ではありません。登録者が多くても問い合わせにつながらなければ、狙いとずれている可能性があります。説明欄のリンクのクリックや、サイトへのアクセスなど、自分の目的に合った指標も合わせて見てください。
登録者の増減と合わせて、「コメント」や「高評価」も見ておくと、視聴者の反応の質が分かります。数が多くなくても、具体的な質問や感想が付く動画は、見込み客との距離が近い動画です。
コメントに返信する習慣を付けると、質問が次の企画のネタにもなります。よく出る質問は、そのまま動画のテーマにできます。アナリティクスの数字と、コメントの声を両方見ることで、改善の方向がはっきりします。
数字の読み方の注意
数字は、動画が少ないうちはぶれます。数本の結果で結論を出すと、たまたまの影響を拾ってしまいます。10本前後たまってから、傾向を探すのが安全です。
また、一度に複数の要素を変えると、何が効いたか分かりません。サムネイルだけ、冒頭だけ、というように一つずつ変えて比べます。
もう一つの注意点は、視聴回数だけで動画の良し悪しを判断しないことです。視聴回数が少なくても、見た人が問い合わせにつながる動画があります。特に専門性の高い題材は、検索する人自体が少なく、その分見込み客としての質が高いことがあります。
自分の目的に合った指標を決め、その動画が目的に貢献しているかで評価すると、数字の大小に振り回されにくくなります。
次にやること
- 過去28日間の「インプレッションのクリック率」が高い動画と低い動画を、それぞれ1本ずつ選ぶ
- 低い動画のサムネイルとタイトルを、高い動画と並べて違いを書き出す
- 視聴維持率が大きく落ちる場所を台本で確認し、次回の構成に反映する
週に一度、15分だけ数字を見る時間を決めておくと、改善の習慣が付きます。見るたびにメモを残しておくと、半年後に振り返る材料になります。
改善の記録は、簡単な表にして残すと続けやすくなります。「日付、変えたこと、その後の数字」の三列で十分です。半年分たまると、何が効いて何が効かなかったかが一目で見え、次の判断が速くなります。
アナリティクスの数字は、見るたびに揺れます。一喜一憂せず、週や月の単位で傾向を見ることを習慣にしてください。数字は動画を責めるためではなく、次の動画をよくするための材料です。




