YouTube・ショート動画の企画、台本、編集、導線づくりを、集客の目線で解説します。

Editing

編集の流れ

テロップの入れ方と読みやすい文字の基準

目次
  1. テロップの役割
  2. どこにテロップを入れるか
  3. 入れる場所
  4. 入れなくてよい場所
  5. 読みやすい文字の基準
  6. 文字数
  7. 大きさ
  8. フォント
  9. 色と縁取り
  10. 表示位置
  11. 表示するタイミングと時間
  12. 作業の手順
  13. 入れすぎを防ぐ
  14. 次にやること

テロップは、「話している内容のうち、大事な言葉と数字だけを、短く大きく表示する」のが基本です。話した内容をすべて文字にする必要はなく、入れすぎると読むのが追いつかず、かえって見づらくなります。この記事では、入れる場所、文字の基準、作業の手順を説明します。

テロップの役割

テロップには、主に三つの役割があります。

  1. 音を出せない環境の人にも内容を伝える
  2. 大事な言葉を強調して、記憶に残りやすくする
  3. 聞き取りにくい言葉や、専門用語を補う

通勤中や職場など、音を出せない場所で動画を見る人は少なくありません。そうした人にも要点が伝わるよう、テロップで補います。

テロップを入れるかどうかは、動画の目的と、視聴者の環境で決めます。説明動画では、手順の名前や数字をテロップで見せると、見返したときの理解を助けます。反対に、雰囲気を伝える動画では、文字が少ないほうが映像に集中できる場合もあります。

チャンネル全体で、テロップの量と使い方の方針を決めておくと、動画ごとの印象が揃います。方針を決めるときは、視聴者のコメントで「見づらい」「読めない」といった声がないかも手がかりにします。

テロップは、見る人のために入れるものです。作る側の自己満足で、凝った装飾を入れると、かえって読みにくくなります。迷ったときは、「何も飾らない白い文字に黒い縁取り」を基準にして、必要なときだけ工夫を足す考え方が安全です。

どこにテロップを入れるか

入れる場所

  • 動画の主題を示す冒頭の見出し
  • 手順の番号と名前
  • 数字、期限、固有名詞
  • 聞き取りにくい専門用語

入れなくてよい場所

  • 説明が簡単で、聞けば分かる場面
  • 映像だけで伝わる場面
  • 画面に別の文字が多く出ている場面

話す内容を全文字起こしする方法(字幕)もありますが、集客用の動画では、要点だけにしたほうが、見る人の負担が少なくなります。ただし、聴覚に障害のある人など、字幕を必要とする人への配慮として、字幕機能を使う選択肢もあります。

読みやすい文字の基準

文字数

1つのテロップは、1行15字前後、多くても2行までにします。長い文は、2回に分けて表示します。

大きさ

スマホの画面で読めるかを基準にします。パソコンで確認するときは、画面を縮小して実際のスマホの大きさにして確かめます。

フォント

ゴシック体などの、線の太さが均一で読みやすい書体を選びます。装飾が強いフォントは、可読性が下がります。フォントのライセンスは、商用利用の可否を確認して選んでください。

色と縁取り

背景と文字の明るさの差をつけます。白い文字に黒い縁取り、または色付きの帯の上に文字を置く方法が一般的です。チャンネル内で色の使い方を統一すると、見やすさとブランドの一貫性が出ます。

表示位置

画面の下部に字幕、中央付近に見出しを置くのが定番です。ただし、スマホの下部にはアプリの操作ボタンが重なる場合があるため、最下部は避け、少し上に置きます。顔や手元の作業と重ならない位置も考えます。

文字の見やすさは、背景の映像によっても変わります。背景が明るいか暗いか、動きがあるかないかで、同じ色の文字でも読みやすさが違います。

背景が複雑な場面では、文字の後ろに半透明の帯を敷くと、可読性が上がります。帯の色は、チャンネルの色に合わせ、透明度は映像が見える程度にします。実際にスマホで再生して、動きのある場面でも読めることを確認します。

表示するタイミングと時間

テロップは、話の内容と同時、または少し前に表示します。内容が出る前に文字だけが先に出ると、音声より先に読み終わってしまい、見る人が混乱します。

表示時間は、読み終わるのに十分な長さにします。目安として、1行を読むのに2秒以上は確保します。短すぎると読めず、長すぎるとテンポが悪くなります。

タイミングを合わせる作業は、手間がかかる部分です。時間を節約する方法として、一度に全部のテロップを並べてから調整するより、場面ごとに入れては確認するほうが、ミスに気づきやすくなります。

また、音声の波形を見ながらテロップの位置を合わせる機能が、多くの編集ソフトにあります。話の区切りと波形の切れ目を目安にすると、タイミングがそろいやすくなります。

作業の手順

  1. 台本からテロップにする言葉を選ぶ
  2. 編集ソフトのテキスト機能で文字を入れる
  3. 最初の1つの書式(フォント、大きさ、色)を決める
  4. 他のテロップにも同じ書式をコピーして適用する
  5. 表示のタイミングを調整する

書式をテンプレートとして保存しておくと、次の動画からの作業が速くなります。自動で文字起こしをする機能があるソフトもあります。精度は完全ではないので、誤字や誤変換は必ず自分の目で確認してください。

自動文字起こしを使う場合は、そのままでは誤字や固有名詞の間違いが残ります。特に、専門用語や人名、地名、商品名は誤変換されやすいので、重点的に確認します。

確認の際に、音声を再生しながら文字を目で追うと、ミスを見つけやすくなります。一度に確認する量を決め、集中力が切れる前に休憩を挟むと、見落としが減ります。

入れすぎを防ぐ

テロップは、足し算より引き算が大切です。次の問いで見直します。

  • この文字がなくても伝わるか
  • 同じ意味の文字が、画面の別の場所にもないか
  • 話している言葉と一字一句同じではないか

装飾や動きを多用するのも避けます。派手な動きは目を引きますが、内容への集中を妨げることがあります。

入れすぎを防ぐには、1分あたりのテロップの数を決めておく方法もあります。たとえば「1分に5〜8個まで」のような上限を自分で決め、守ります。上限があると、本当に必要なものだけを選ぶ癖がつきます。

また、同じテロップを繰り返し表示するのも避けます。見出しとして一度出したら、その後は話の中で触れるだけにして、画面の情報量を減らします。

次にやること

投稿済みの動画を1本、スマホで音を消して見てみましょう。音がなくても内容が分かるか、テロップが読めるか、読み切れずに次へ進んでしまわないかを確認します。気づいた点をもとに、テロップの書式のルール(文字数、色、位置)をメモに書き出し、次の動画から使います。

テロップの書式を決めたら、設定をメモに書き出しておきましょう。フォント名、大きさ、色、縁取りの太さ、表示位置を記録しておけば、編集ソフトを変えたときや、他の人に編集を頼むときに、同じ見た目を再現できます。

テロップの工夫は、数を重ねるうちに自分なりのパターンが見えてきます。反応の良かった動画のテロップは、保存して見返す素材になります。

まずは1本、この記事の内容を一つだけ試し、前後を見比べてみてください。小さな改善の積み重ねが、チャンネル全体の見やすさにつながります。